訪日タイ人の特徴と最新トレンド|2025年

近年、日本を訪れるタイ人観光客が急増しています。2019年には130万人を超えるタイ人が日本を訪れ、コロナ禍を経た現在も回復の兆しが見えています。では、訪日タイ人の特徴とはどのようなものなのでしょうか?本記事では、タイ人観光客の旅行スタイルや嗜好、消費傾向を詳しく解説します。


1. 日本旅行への高い関心

タイでは日本が観光地として非常に人気があり、2019年に訪れたタイ人の約70%がリピーターでした。
その為、東京・大阪・京都などの主要都市はもちろん、北海道や九州など地方都市や上高地や白馬等の山岳リゾートにの関心も高まっています。特に、以下のような理由で日本が選ばれています。

ビザなしで訪日可能
(最長15日間滞在)
四季の変化を楽しめる
(桜や紅葉、雪景色などが人気)
日本文化への憧れ
(アニメ、食文化、伝統文化など)
安心で安全な旅行環境

🌸 タイにはない「四季」を楽しむ

タイには日本のような春・秋・冬がなく、基本的には常夏で、暑季・雨季・乾季しかありません。そのため、訪日タイ人観光客にとって、四季の移り変わりを体験できることは大きな魅力となっています。

特に最近では、桜や雪景色だけでなく、紅葉も人気が急上昇しています。

春(3月〜4月):桜を楽しむ旅行
(東京、京都、大阪、青森・弘前公園など)
秋(10月〜11月):紅葉狩り
(長野・上高地、京都・嵐山、日光・いろは坂など)
冬(12月〜2月):雪景色やスキー
(北海道、白馬、軽井沢、草津温泉)

🎉 ソンクラーン(タイ正月)の訪日需要

タイには日本のような1月1日の新年とは別に、4月13日〜15日の「ソンクラーン(水かけ祭り)」というタイ正月があります。この時期はタイの長期休暇であり、訪日旅行者が増加するタイミングの一つです。

特に、ソンクラーンは気温が非常に高い(40℃近くなる)ため、涼しい日本への旅行が人気です。桜の見頃とも重なるため、春の訪日需要が非常に高まる時期となっています。

桜の名所(東京・京都・北海道)が大人気
涼しい気候のエリア(北海道・軽井沢・東北地方)への旅行が増加
ソンクラーン休暇を利用した家族旅行が多い

この期間に合わせて、航空券やホテルの予約が早めに埋まる傾向があるため、ソンクラーンに向けたプロモーションを早めに展開することが重要です。


2. タイ人の旅行スタイル

訪日タイ人の特徴はFITと呼ばれる個人旅行が中心で、約70%がリピーターです。
また、三世代ファミリー旅行が多いのもタイ人の特徴です。
昨今の訪日タイ人に人気の旅のスタイルはレンタカーを使った自由な日本旅行です。
その為、東京や京都、河口湖などのメジャー観光地以外にも銀山温泉、白馬、美ヶ原高原など車が無いと不便と観光地を目指すタイ人が急増中です。

🚗 レンタカーを利用した自由な旅行

訪日タイ人観光客の間では、レンタカーを借りて地方を巡るスタイルが急速に広まっています。その背景には以下の要因があります。

・タイは日本と同じ左側通行・右ハンドルのため、日本での運転に抵抗が少ない。
・タイで運転している車の多くが日本車(トヨタ、ホンダ、マツダなど)であり、日本のレンタカーにも親しみがある。
・ミニバンなどの大人数向けレンタカーを利用することで、三世代旅行がより快適に
・公共交通機関が少ない地方都市へのアクセスが容易に

特に、空港や主要都市でレンタカーを借り、地方を巡る「自由旅行」が人気を集めています

訪日タイ人のレンタカー利用に関するインタビュー記事|2025.3

❄️ ただし、雪道運転に関する注意点

タイは常夏の南国です。 タイには当然、雪道はありません。 その為、冬の日本でレンタカーを利用する場合、特に雪の降るエリアでは注意を促すことが必要です。

雪道では必ずスタッドレスタイヤまたはチェーンが必要
雪道を走る場合、通常のタイヤでは非常に滑りやすく、事故の原因になります。必ずスタッドレスタイヤを装着した車を選ぶか、チェーンを準備する注意喚起が必要です。
空港や都市部でレンタカーを借りる場合、スタッドレスタイヤが装備されていないことが多い
多くのレンタカー会社では、スタッドレスタイヤはオプション扱いになっています。雪が降るエリアに行く場合は、必ず予約時にスタッドレスタイヤのオプションを申し込むように注意喚起が必要です。
雪道運転の基礎知識をしっかり伝えることが必要
○急ブレーキ・急ハンドルを避ける
○アクセルをゆっくり踏む(急発進しない)
○下り坂ではエンジンブレーキを活用する
○冬はレンタカーではなくバスや電車をおすすめすることも大切です。


3. 訪日タイ人に向けたマーケティングのポイント

タイ人観光客を集客するためには、効果的な施策一例

 ①タイ語での情報発信
 ②タイ人に大人気の「Pantip」の活用
 ③タイ語でのSEO対策
 ④タイ現地の博覧会や展示会活用

① タイ語での情報発信をする

日本を目指すタイ人の多くは英語を使うことが出来ます。 特に若者は英語を使いこなしている傾向が強いように感じます。 
しかし、タイの公用語はタイ語のみで日常はタイ語のみを使っており、Google検索やSNSは通常タイ語で行っています。そこで、タイ語での情報発信は大切です。 

② タイ人に大人気のローカルWEBメディア「Pantip」を活用する。

タイの旅行者は、日本旅行の情報を収集する際にPantip(タイ最大の口コミ掲示板)を利用します。特に、「訪日体験記」「レンタカーの使い方」「おすすめスポット」などの投稿が多く、日本旅行の情報収集の場となっています。Pantipでの口コミが広がることで、観光地やサービスの認知度が向上します。

③ タイ人が一番使うWEBサイトはGoogle。タイ語でのSEO対策する。

タイ人が最も使っているWEBサイトは?
それはGoogleです。 タイではfacebookやIntagram、TikTokなどのSNSが大人気でSNSが注目されますが、日本と同じで本気で深い情報を得たり、調べるときはやはりGoogle検索です。

その為、タイ語でGoogle検索を意識したタイ語での情報発信は重要です。

④ タイ現地の博覧会や展示会を活用する

インターネットはSNSが全盛ですが、現地に行って現地の空気に触れたり、生のタイ人の声を集めることはとても重要です。 

博覧会や展示会や商談会だけでなく、その前後にオンラインやデジタルを使ったマーケティング。 会場に来てくださったタイ人とSNSやLINEでつながる仕掛けや来訪を促すデジタルと融合したストーリーを作ることがとても大切です。

これらの仕掛け作りや、ストーリーの実現を弊社は得意としております。

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まとめ

訪日タイ人観光客は、日本文化への憧れが強く、消費意欲も高いのが特徴です。最近では、レンタカーを活用した三世代旅行が増加しており、これに伴い地方観光地への関心も高まっています。また、紅葉シーズン(10月)やソンクラーン(4月)は訪日しやすい時期であり、プロモーションの強化が重要です。

これからのインバウンドマーケティングでは、タイ人向けの適切なPR戦略を展開し、彼らの関心を惹きつけることが重要になるでしょう。


訪日タイ人向けマーケティングの基礎知識


株式会社オーエイチ
タイ人集約アドバイザー ピムピラ