タイ最大級のニュースメディア「Thai rath」の2025年3月12日の記事によると、タイ人に大人気の抹茶はタイだけでなく世界中で健康志向の飲み物として注目を集めて人気を博しております。
その需要の高まりにより、2024年末頃から世界的に品薄状態が続いているようです。

抹茶ブームの背景
抹茶が世界中で求められる理由として、健康志向のインフルエンサーたちがSNSなどで様々な抹茶飲料を紹介していることが挙げられます。
特にY世代とZ世代のフォロワーが健康とウェルビーイング(総合的な幸福)を重視するトレンドセッターとなり、抹茶の消費を促進しています。
2024年秋には、京都の老舗茶舗「一保堂」や「丸久小山園」が高級抹茶粉末の購入制限を発表しました。特に品薄となっているのは「一番茶」から作られる茶道用の高級抹茶(セレモニーグレード)で、年に一度しか収穫できない貴重なものです。
日本の抹茶生産と輸出状況
日本国内では緑茶と抹茶の消費量は減少傾向にあるものの、世界的な需要は増加しています。日本の農林水産省のデータによると、2023年の抹茶生産量は4,176トンで、2010年の1,471トンから約3倍に増加しました。現在では、日本で生産される抹茶の半分以上が海外に輸出されていると報告されています。
健康志向と抹茶の魅力
業界専門家によれば、COVID-19パンデミック以降、健康とウェルネスへの関心の高まりが抹茶人気を押し上げる重要な要因となっています。抹茶は抗酸化物質が豊富で、コーヒーよりもカフェイン含有量が少なく、ゆっくりと放出されるため、リラックス感と爽快感をもたらすとされています。さらに、動悸を引き起こしにくく、コーヒーのようなカフェイン依存にもなりにくいという利点があります。
日本の大手茶葉会社伊藤園のブランド責任者は「人々は単に美味しいからだけでなく、健康上の利点を期待して抹茶を飲んでいる」と指摘しています。
世界的な広がり
抹茶関連のソーシャルメディアでのトレンドは、これまでほとんど知られていなかった地域にも新たな市場をもたらしています。京都府宇治市の茶葉会社「山三」によると、近年はアフリカや中東などの新興市場からの注文も増加し、UAEが主要な消費国の一つになっているそうです。
2024年に抹茶消費が最も多い地域はアジア太平洋地域で、北米が最も急成長している市場です。さらに西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、南米、中東、アフリカなど世界各地で抹茶ブームが広がっています。
生産の課題と将来性
世界的な需要の高まりに対応するため、日本以外の国々も抹茶生産に乗り出しています。中国、韓国、台湾、アメリカなどが独自の茶畑を開発していますが、日本と同等の品質を達成することが課題となっています。
テクノルギーの進歩により、高品質な抹茶栽培のノウハウが共有されるようになれば、日本のリソースへの負担軽減だけでなく、他国も抹茶の高い品質基準を維持しながら世界市場に参入できるようになるでしょう。
タイでも人気の抹茶が、これからも世界中で愛され続けることは間違いなさそうです。
タイ人にはおなじみに口コミWEBメディア「Pantip.com」で「มัทฉะ(抹茶)」と検索するととても多くのレビューや口コミが表示されています。
Pantipのレビューによる人気ランキング
有名ドリンクブランド
1, Cafe Amazon(カフェ アメイゾン)[29%]
2, FUKU Matcha [21%]
3, Inthanin [17%]
4, Coffee Panthai [15%]
5, Starbucks [13%]
その他 [5%]
スペシャルティ抹茶の専門店
1, MTCH [30%]
2, ピースpeace [23%]
3, Ksana Matcha [18%]
4, mini oriental [15%]
5, Homu [10%]
その他 [4%]
この情報は、Data Set Co., Ltd. によって収集されたもので、抹茶loverのインサイトを分析した結果に基づいています。
[ ]内の%はSNSのエンゲージメント率です。
興味深いデータとして、以下のような傾向が見られました。
「抹茶ラテ(Matcha Latte)」は、social media上で最も高いエンゲージメント(41%)を獲得し、多くの人に親しまれる飲みやすく美味しいメニューとして人気を集めています。
次に人気なのは「ピュア抹茶(Pure Matcha)」、つまり純粋な抹茶のみを使用し、他の成分を一切加えない健康志向向けのメニューです。こちらのエンゲージメント率は35%となっており、ナチュラルで本格的な抹茶を楽しむ人々に支持されています。
日本人の抹茶イメージとは異なり、ミルクや砂糖と混ぜるスイーツやお菓子にすることが人気のようですが、徐々に本格抹茶も支持されだしているようです。
記 株式会社オーエイチ タイ人集客アドバイザー ピムピラ
参考
https://www.thairath.co.th/lifestyle/health-and-beauty/2846731
https://pantip.com/topic/43290982